こんにちは!トミーです。
10月は第3週に渡って上海や中国の文化についてご紹介しています。
上海出身のウィズナーさんにインタビュー記事、最終回の今回は現地で生活することに焦点を当てたお話をご紹介します。
■ウィズナーのJYOIさんご紹介
JYOIさんが日本に興味を持ったのは、学生の頃。震災後の上海で開催されたYUIのチャリティコンサートでYUIの歌に感動し、日本語の学習をスタートしました。その後、数回日本に来日。上海の大学卒業し、日本の国立大学院で修士号を取得し、現在は東京で専門職のお仕事をされています。優秀で努力家なJYOIさんの最近の楽しみは、相棒のゴールデンレトリバーとお家でゆっくり過ごすことだとか。
これから現地で渡航予定の方だけでなく、海外の文化に興味がある方にも楽しんでいただける内容だと思うので、ぜひ読んでみてください♪
現地でお出かけ時の注意点
買い物編
電子マネーが一般的
上海で生活するための必需品、それはスマホと決済アプリです。コロナの流行もあったからか、衛生面からも現金を持ち歩く人は少なくなりました。現在、上海に住む人の間ではスマホをQRコードでの支払いが一般的。地元のバスや駐車場の支払いなど、ちょっとしたこともQRコードでの決済が可能です。現金やカードを持ち歩く必要がないと思うと安心ですよね。
一方で、スマホの盗難事件などは多発しているため、持ち運びや使う場所などには気をつけてください。
値切り交渉
上海にはスーパーの他に、新鮮な食料品を扱う生鮮市場があります。野菜、肉類、魚が販売され、地元の人はよく市場に買い物に行きます。数多くの店がひしめき合う市場内は、店員さんたちの元気な声で活気に溢れています。こういった場では、地元民でも値切り交渉は当たり前。例えば、1,300円のとこを端数を切った1,000円とするなど、絶妙な交渉術が繰り広げられています。
上海の市場で野菜を買う場合、基本的には小さいネギ、ショウガ、時にはニンニクは、大量でなければ無料。もし市場で買い物する機会があれば、「少しネギとショウガをください」とお店の人に声をかけてみましょう。
市場は人が多いのでスリや盗難には十分に注意してください。また、市場の商品の品質や価格に心配がある場合には、知人におすすめのお店を聞いておくことがおすすめ。それでも不安な人はスーパーでの購入が無難です。
価格に関しては、市場や観光地などの値段が明記されていない場所では注意が必要です。外国人だけでなく他の地域からきた中国人観光客が騙されてしまうことも。
そのため、中国人の知人に事前に値段の相場を聞いておくと良いでしょう。
トラブルにご用心
上海にはグループでの恐喝事件や窃盗事件があり、地元の人も十分に気をつけています。刃物を持っているため、地元の人も恐喝されたときには抵抗せず、持っている金品を差し出します。殺傷事件も実際に起きています。もし万が一そういった場面では、自分の身を守ることを第一に考え、抵抗せずにそのまま差し出しましょう。また、市場や駅など人が多く集まる場所ではスリや置き引きなどにも注意が必要です。小さいナイフでカバンを切られ中身が盗まれてしまうこともあるので、カバンは必ず前にかけてください。東京や大阪などの日本の都市ほど安全はないので、暗くなってからの女性の一人歩きは十分に注意が必要です。
女性を狙った犯罪が多いため、暗くなって女性一人で歩くことは控えましょう。
地下鉄編
上海では地下鉄が発達しておりとても便利です。運賃も安く、日本の「Suica」のようなチャージ式ICカードを利用するため気軽に利用できます。現地で移動する際は地下鉄がおすすめです。上海は基本的に日本よりも建物の規模感が大きいです。駅も日本に比べて広く歩いて移動することが多いため、歩き慣れた運動靴があるといいでしょう。
上海の地下鉄を利用する際の注意点は、スーツケースなどの大きな荷物を持って乗車するためには、改札前の荷物検査場で検査を受ける必要があること。買い物袋や通勤時の荷物程度であれば問題ないのでご安心ください。また、朝と夕方のラッシュの時間帯には大変混雑します。
チャック付きのカバンの中にスマホや財布を入れるなどして、荷物の管理に十分に注意してください。
タクシー編
安価で他の都市に比べてルールがしっかりしている
上海では日本に比べて安価に利用でき、地元の人もよく利用します。上海のタクシーは、他の都市にはない、乗客を優先した少し厳し目のルールが課されています。そのため、外国人であっても基本的に乗車拒否をされることはありません。上海の地下鉄の駅と駅との間隔は東京よりも広いため、東京にいる感覚で一駅を歩こうとすると、とても長い距離を歩くことになってしまうでしょう。
そのため最寄りの地下鉄の駅から先は、タクシーの移動がおすすめです。
運転手さんとのフランクな会話
上海では運転手さんとお客さんはフランクに会話をします。外国人に興味がある運転手さんの場合、英語で話しかけてくれることも。いい運転手さんと出会えれば、短い車中も楽しく過ごせます。
しかしながら外国人だとわかると遠回りされることがあるかもしれません。知らない土地での移動であれば、多少であれば目をつむることも大事。もし土地勘があれば、走っていく方向は見ておきましょう。また、空港近くなど混雑していることが多い地域が行き先の場合、運転手さんから嫌味を言われることがあります。上海のタクシー運転手は乗車拒否が禁止されており、小言を言ながらも連れて行ってくれるので、感謝して目的にまでお願いしましょう。
中国は直接的に思ったことをそのまま口に出す文化であるため、仕方がないこと。気にしないことが一番です。
配車アプリサービス利用の注意点
最近、世界各地で様々な配車アプリサービスが利用されています。価格が事前に設定されている安心感や待ち時間が比較的少なく済むことから、上海でも大変人気です。しかし悲しいことに、上海では、一人で配車アプリサービス利用した女性客が事件に巻き込まれるケースが発生しています。中には殺人事件も。配車アプリサービスを通して呼ばれるのは、タクシー会社の運転手ではなく一般の人のため、お客さんは知らない人の車に乗ることになります。その一方、タクシー会社の場合は会社がタクシー運転手を管理し、運転手は会社から教育を受けています。
断言はできませんが、実際に刑事事件が発生していることもあるので、タクシー会社のタクシーを利用する方が無難でしょう。
上海人と心で交流するためのススメ
上海の人の興味をそそる日本のあれこれ
日本に興味を持っている若者は多く、AKBなどの女性アイドルグループから、ジャニーズ、アニメなどは、上海でも人気です。また、日本のおもてなしが素晴らしいことは有名で、日本は人気な旅行先の一つ。
日本製品の品質の良さも有名なので日本製のものを買い求める人も多くいます。
上海の人と仲良くなるには
もちろん中国語が話せることです。もし現地に住むのであれば、簡単な言葉から少しずつ勉強してみてください。現地の人との間では、SNS上で流行っているドラマや有名人、製品情報が話題に上がります。会話を楽しむためにも、そういったものをチェックしておくことがおすすめです。特に中国人女性は、ロレアルや資生堂などの海外の化粧品ブランドについて話すことを好みます。新製品などの情報を知っていると、会話が弾むことは間違いなしです。
避けた方がいい話題は、政治の話題。あまり中国人同士でも政治についての話はしません。相手から話し始めた場合を除き、政治的な話は控えましょう。
家に招待されたとき
仲良くなるとお家に招いてもらえます。お家に招いてもらった時の注意時点は以下の通り。
- 家の中は案内されない限りは勝手に部屋に入らない。
- 棚などは勝手に開けない。
- トイレを使いたい時は「トイレを使っていいか」と尋ねるより、「トイレはどこか」と尋ねる方が自然な会話。
- 食べきれないほどの量の料理でおもてなしするのが当たり前なので、全部食べようとしなくていい。
- 相手の好きなお酒やお菓子を持参する。
華僑の文化では、お客さまに食べきれない量の食事を提供することが、何よりのおもてなし。家にお邪魔した際には、きっとたくさん量の食事が提供されますが、全部食べる必要はありません。むしろ、食事を残すことはたくさんの料理で迎え入れてくれたことに敬意を示すことなので、残すことが正解です。
たくさんの料理でもてなしくれたことへの感謝の気持ちを中国語で表現ができると、さらに良い関係を築くことに繋がるでしょう。お手土産には相手が好きなお酒やお菓子を持参するのが一般的。好きなお酒の好みがわからないときなどは、お菓子が無難です。掛け時計と菊の花は死を連想させることから人へ送ることがNGされています。
おすすめの日本のお土産
日本から持参するお土産のおすすめは以下の通りです。
- 抹茶または抹茶のお菓子
- 大福
- 抹茶または抹茶のお菓子
上海でも抹茶は大流行しています。健康志向の人だけでなく、抹茶は今ではファッションの一部のため若者に大変人気です。上海のスターバックスコーヒーが、抹茶を使った月餅を販売しておりSNS上で話題になりました。抹茶ラテなど抹茶を使った飲み物も、若者に大変人気があります。抹茶は日本の文化、そのため中国には抹茶の文化はありません。中には本場の抹茶を飲んでみたいと思う上海人もいるため、抹茶の粉などは喜ばれるでしょう。
日本の抹茶で作られたお菓子類なども、お土産におすすめです。
現地の人に馴染みのあるお菓子
中国にも「青团(チン トゥアン)」と呼ばれるよもぎ団子があります。「青团」を食べ慣れている中国の人にとっては、大福のような類のお菓子は食べやすい食べ物の一つです。
あまり海外の食べ物に興味がない方やスナック菓子などが苦手な方へは、「青团」と似ている大福は、受け入れてもらいやすいでしょう。
上海出身ウィズナー、JYOIさんからのメッセージ
知らない土で新しい生活を始めることに心配や不安があると思いますが、現地で何かが困ったことがあったら警察や若者に相談してみてください。上海でいろんな国から来た外国人が多くて、みんなは外国人に慣れています。困った外国人に英語で質問されたら、喜んでお答えすると思います。
以上、3週にわたり上海、中国文化についてご紹介しました。
いかがでしたでしょうか。
観光や駐在で現地で渡航する際や、中国人の知人との付き合いにお役立ていただけるとうれしいです。
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